スポーツとファッションの融合
Still Photographs by Michinori Aoki(LIGHT)
Interview Photographs by Toru Yuasa
Text by Tsuyoshi Hasegawa(04)
Edit by Toshiaki Ishii

数多あるエディフィスの別注アイテムのなかでも毎シーズン、ベストセラーになっているのがチャンピオンのコレクション。この春はインディゴカラーのスウェットシリーズで注目を集めたが、早くもその最新版となるランニングショーツが登場した。

CHAMPION|チャンピオンの別注ショーツ

スポーツとファッションの融合

2016.06.29 update

:Exclusive

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シンプルでいてスポーティなチャンピオン別注ショーツは、本格的でありながらもどこか90年代風の懐かしさを感じさせるもの。担当バイヤーとしてこのプロジェクトに携わったエディフィスの山本慎は、この別注を依頼するに至った背景をこう話す。

「エディフィスのスタッフにはスポーツ好きが大勢いて、スポーツをライフスタイルの一部として楽しむことが社内のカルチャーとして浸透しています。ランニングを趣味にしている人も多く、近年は同好会も発足するほど。手軽にできるため、勤務後に何人かで一緒に走ったりしていますが、そうなるとどうしても気になってしまうのがアパレルやギアの細かな部分でした」

既存の製品ではどうしてもアスリート仕様のタイプが多く、そこにエディフィスらしいファッション性を盛り込めないかと思ったのが出発点となった。

コットンツイルショーツ / ¥5,500(+Tax)
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「我々が理想としたのは"ファッション"か"スポーツ"のどちらかではなく、どちらでも違和感なく使えるデザインでした。スポーツウェアとしての側面をもちながら、街着としても普通に着られるランニングショーツがいいと思ったんです」

チャンピオンに白羽の矢を立てたのは、スポーツ分野では珍しいクラシックスピリットを大事にしているブランドだということが引き金となった。"キング・オブ・スウェットシャツ"と呼ばれるゆえんとなった不朽の名作「リバースウィーブ」を世に送り出したのが1934年。それ以前もそれ以降も、モノづくりにおけるコアな部分を大切にし、スタンダードな製品をブレずにつくり続ける姿勢は、エディフィスの志向するトラッドマインドと大いに共鳴し合うところだったという。

「"トラッド""スタンダード""スポーツ"というチャンピオンならではの持ち味に、我々がイメージする"現代的なファッション性"をプラスすることで理想の一着に仕上がると考えたのです」

別注は既存にモデルをベースにしてさまざまなアレンジを加えていくやり方が一般的だが、今回はエディフィス側が一からパターンを起こして生産を依頼。似たものすらこれまで世の中に存在しない、完全別注のランニングショーツとなった。

「たっぷりとしたシルエットでレングスもやや長め。1990年代のストリートシーンの匂いがするNBAのユニホームを意識してデザインしました。最大の特徴はコットンツイルの素材使い。現在のランニングショーツの主流となっているハイテク素材ではなく、ベーシックなこの素材にすることでデイリーにも着まわせると考えたのです。適度にハリと重みのある素材感なので、テイラードジャケットに合わせてもチグハグな印象にならず、スマートにコーディネイトできます」

裾の両サイドにスリットを設け、ウエストにドローストリングスをあしらったディテールにもこだわった。数年にわたってコラボレーションしてきた相手だけあって、今回の製作はスムーズに進行したが、ある一点の別注だけは念入りな打ち合わせが必要だったと振り返る。

「チャンピオンロゴをベースのボディと同じ色で刺繍することは、我々が当初から希望していたディテールでしたが、ここだけはなかなか認めてもらえませんでした。やはりブランドの"顔"としてのシンボルマークなので、そう簡単に手を入れることができなかったのです。しかし、我々としても"同色ロゴ"は絶対に貫きたい部分であり、何度も熱意をもってプレゼンテーションするしかありませんでした。最終的にはチャンピオンサイドのご好意で、別注ロゴの実現にこぎつけることができました。決して目立つディテールではありませんが、個人的にはこの部分に強い思い入れがありますね(笑)」

イメージ

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株式会社ル ドーム EDIFICE Div. バイヤー

山本 慎 Tsukasa Yamamoto

エディフィスのバイイングチームにおいてカジュアルウェア全般の買い付けを担当。ショップスタッフを経て2年前から現職に。バスケットボールをはじめ、ボルダリングやランニングなど、さまざまなスポーツを愛する若手バイヤー。